起きたら

くらくらしました。もう収まりましたが。


寝すぎたのがいけないのか、急に寒くなって体調が微妙に悪いのか、はたまた低血圧か。
ま、どうでもいいか。


昨日日曜のことですが、深夜井の頭線から東横線に乗り換えようと歩いていると
閉まった洋服店のシャッターの前にハイヒールが片方だけ残されていました。
シュールでした。
冬の夜の東京はシュールでした。
ハイヒールの曲線的なフォルムはいかにも冷徹でした。都会の冬は寒いのでした。
もう少し歩くと、少し赤くなった顔で頼りげなく歩いてくる女性がいました。
白の上品そうな細身のコートにハイヒールをはいていました。
ハイヒールは残念ながら両方そろっていました。
そもそも都会で1つの完全なストーリーを見ようとするのが不可能なのでした。
女性はたゆたうように歩いていました。
そういえば昔中国に纏足という習慣がありました。
足の小さな女性のほうが美しいということで子供の頃から足を縛り付けて小さいままにする奇習です。
なぜ美しいかという理由のひとつに、小さい足(10センチ前後らしいです)ではうまくバランスが取れないためにゆらゆらと歩く姿が優雅で愛らしいというものがあった気がします。
女性支配の悪習として今では行われていませんが、そのゆれるように歩く姿というものは、この酔ったハイヒールをはいた女性のようであったのかなぁと思いました。
現にその歩く姿はセクシーでもありました。


冬の夜の東京は寒くてシュールでセクシーで不完全でした。そんな雑感。